深海の水のように

研ぎ澄ませ心を

阿呆浪士みてきました

みました。

後半わりともやもやしてるので、絶賛ブログだけ見たい方はちょっと違う方の見た方がいいです。

 

ツイッターでいろいろ言ってましたが、江戸時代に流行りまくった着物に献上柄の帯を合わせて、江戸時代のアイドルオタクになりきって見て、本当によかったんですけど最後の10分で意味わからなくなってちょっと首かしげちゃいました。

 


いや、でもとてもよかったです。丁寧に作ってあって。場面転換も面白いし舞台のあっちこっちで出てくるのも楽しい。


八はかわいいし、みんなとてもよかったんですよね。大石殿も、お幸さんも、スカピンも、貞さんと喜多川も。赤穂浪士の皆さんも。

テンポもよくて華やかで、面白いところはちゃんと面白いし、みんなの心情も丁寧に描かれててほろっとくる部分もあり、とてもよかったです。特に大石殿がよくてよくて、喋るだけで泣きそうなくらいじわっと染みる声だったのが印象的でした。ショータイムも楽しくて、浪曲もとてもよかったですね。

あ、あとすずちゃんが女の子なのも結構わたしは好きでした。


そういえば福ちゃん初めて見たんですけど声が本当にいいですね。まじめな役どころも、ひょうきんなシーンもピッタリでとてもよかったです。器用。

 


男の人が固まるとすぐ女をないがしろにするけど、男社会でかっこいい男の人ってそれはそれで見てる分には結構好きなので(ジャニーズもまあそんなもんじゃん)よかったです。阿呆浪士は本当に男社会の中で生きる男のかっこよさが存分に楽しめました。

 

 

 

 


でもなんか、だからこそもうちょっと説得力があるといいなと思ったというか、なんていうんだろう。納得できなかった所もいくつかありました。

 


主題は多分"阿呆でも突き詰めれば一周まわってかっこいい"みたいな感じだと思うんですけど、なんか、わたしがひねくれてるのか、あまりにかっこよすぎたのか、阿呆は逆にかっこいいのを理解してかっこつけて言ってるのはわかるんだけど、それでも大石殿が自分たちのこと阿呆って言ったところであ〜・・・となってしまって、阿呆に見えた瞬間が一度もないのに、かっこいいと思って自分達のこと「阿呆」って言ってることに嫌らしさをちょっと感じてしまった・・・・

 


あと最後のシーンがお直と八なの。お直は八が好きなわけではなくって赤穂浪士が好きなはずなのに、なぜ?となってしまった。家出るシーンでもどちらかというとお幸さんとの絆の方が強いような描かれ方をしていたような気がしたので、なんか、それでもやっぱりお直ちゃんがいいと思うような人間的魅力というか、なんか、あの作り方では納得できなかったな〜と・・・というかお幸さんがもっとさらっと飛ばしてよかったのに魅力的な方すぎたのかな?なんだろう。お幸さん本当によかった。あともうひとつ思いついたのは後述します。

 


ただこの辺はまあ男と女のものの見方の違いなんだろうなとは思いました。男はこういうものだっていわれたらあまあそうでしょうねとしか言えないので・・・・阿呆でもないのに阿呆って自称するのとか、男の人ってそうだもの(経験に基づく発言)

それが(?)男のかわいいところで魅力なんだろうとは思うんですけど、ちょっとまだわたしはそこのレベルに達してないんですよね・・・・・

 

 

 

あと、なんか、八があんまり阿呆じゃなかった・・・・・・1幕はだいぶ軽薄でよかったんだけど、2幕は特になんかもう一周まわった後のかっこいいところありきで作ってあるからなのか、とっつーの持ち味なのか、一周回らない。ストレートにかっこいい。お喋りで出てくるエピソードは阿呆っぽい話もあるけど、本人はものすごく普通でちゃんとしてた印象。

なので討ち入りシーンのスカピンとのかっこいい人間ドラマとか、スカピンが初めて人切るとこで大芝居した後、吉良上野介の首切るところで八も一緒に刀振ってたのがなんか、そこノリなんだ!!!!!????さっきのスカピンとのやりとり何だったの!!!!!?????ってなってノリでは飲み込めなくてそこから急に心が離れてしまった。(その後がお直とのシーンだし)忠臣蔵見て勝手に死んどけって思う日が来るとは思ってなかった。

 


と思うと、まあ、さっき言ってたお直とのシーンも八が普通にかっこいいから納得できなかったのかな〜とか思ったりなんかしたりして・・・元のお芝居も脚本も見てないから知りませんが、あれってなんとなく阿呆が一瞬めちゃくちゃかっこいいとこ見せた後でのオチなのかな〜と思って・・・・結局そこかい!で終わりたかったのかな〜と思うんですけど、八が最初から普通にしっかりしててかっこいいからなぜ!!!???って思うのかな・・・とっつー本人の思慮深さとか真面目さ、重さが出てたのかも、とちょっと思いました。だからかわいい部分もあるんだけどなぁ〜

 


あと、それでもやもやが募りつつ、とどめに貞さんの死に方がなんか、何もかも中途半端で浅野内匠頭への何かを言い訳に死で全部投げ出すみたいに見えてしまったから、あれでなんか、よかったね〜で大団円で終わるのがなんか・・・・・・なんだろう・・・・・・納得できなかった・・・・・・

 

あと最後にいっこだけ、雪ちゃんと掃除して・・・・・・関係ないシーンで2粒とか降ってくるとめっちゃ気になる・・・・・・・

 


でもなんだかんだその後のショータイムで楽しく終われたからよかったです。それはそれ、これはこれ。せっかく最後のコンサートタイムは1階席なら立てるのだし、なんとなく煽ってくれれば立ちやすいのにな〜と思ったりなどしました。